【新春慶事】獅子舞披露 by 千町獅子舞保存会
もっさん 2024年1月10日
2024年元日の午前11時にイオンモール新居浜にて行われた、新春祝いの獅子舞披露を観覧しました。この獅子舞は西条市千町地区の千町獅子舞保存会の皆々が披露していました。
〇千町獅子舞の所縁
西条市千町地区(中屋・中谷・宮之首・御代地・久保・土居・岡・晩茶)の氏子で祭る、高智神社の秋季例大祭に奉納される獅子舞です。
千町の獅子舞は、享保14年(1729年)の旧暦9月に始められたと謂われている、古くからある伝統ある獅子舞です。
享保(当代天皇は、中御門天皇~桜町天皇・江戸幕府将軍は、徳川吉宗)16年末より天候が悪く、翌年の5月、6月まで冷夏と害虫により西日本各地が凶作に見舞われたが、千町地区は幸いなことに雑穀類に恵まれて飢饉に苦しむことはなく、「これは神(高智神社)のご加護」であると尊みました。
そして、高智神社の秋季例大祭を鼓舞し、『生きることの幸せ』と『神への感謝』を込めて獅子頭を購入し獅子舞を始めたようです。
(加茂の荒獅子-千町の獅子舞より一部抜粋)
新居浜市を中心に活動中のダンスと俳優コラボユニット『Non Nom.』の齋藤定彦氏の司会で、千町の獅子舞の説明と千町獅子舞保存会の紹介後、『千町の獅子舞口上』が披露されました。
●千町の獅子舞口上文
伊予の国は、石鎚山の麓、加茂川の流れを見下ろす千町の、山の懐に鎮座します高智大神の秋の大祭の行事として、260有余年の昔から伝えられましたるこの獅子舞は、神前にては宝の舞、人の家のためには、身払い、家払い、荒神払い、商売繁盛、五穀豊穣と伝えられております。
稽古不足にて、誠に未熟ではございますが、力いっぱい相つとめます。では、さよう早速のはじまり。
では、イオンモール新居浜1階サウスコートで行われた獅子舞披露の様子を、写真で紹介します。
因みに本来、獅子舞は秋の例大祭に披露するもので、正月には出していなかったと、獅子舞をしている知人から聞きました。また、獅子が頭を嚙む(子供の頭を噛むのは力加減が難しい)という動作も、獅子舞の動きとしては最近のものであるとのことでした。
最後に、千町の獅子舞は終戦後、獅子の舞い手が居なくなり途絶えていたそうですが、千町地区の有志によって昭和50年代に復活し、現在に至るそうです。
西条市千町地区は国道194号線の東側にあり、所有する獅子は雌獅子です。また、この国道194号線を挟んで、西側にある荒川地区が所有する獅子は雄獅子です。この2獅子を纏めて『加茂の荒獅子』とされています。
獅子舞の舞いは激しく、太鼓をたたく若者との駆け引きにより、時には怪我をすることもあるそうです。
舞いには獅子担当が2人、太鼓1人、時には小太鼓や篠笛などが入り、合計3~4人で獅子舞をつとめています。
因みに太鼓をたたくのは、千町地区は青年が叩くのに対し、荒川地区は小学生が叩いています。
この記事を見ている“そこの貴方”、高智神社秋季例大祭に是非とも足を運んでみましょう♪
西条市千町地区(高智神社)
住所:西条市千町2-81