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西条のビール文化を盛り上げる!夢追い人 笑顔のワケ

2023年1月末。西条市民に長年愛されてきたアサヒビール四国工場の閉鎖に涙した人も多かったことでしょう。
しかし、その翌月、失意の編集担当のもとに思いもよらないハッピーなニュースが舞い込んできました。

「西条の人が自慢したくなるビールをつくりたい!」と立ち上がった一人の醸造士。

2023年2月に発表された西条市内でのクラフトビール製造の“今”をお届けします。

 

1.西条初のクラフトビール工場が誕生!

2023年10月12日。西条初のクラフトビール工場が誕生しました。その名もGROUNDTAP BREWERY(グランドタップブルワリー)。
西条駅から徒歩5分の場所にたたずむ、ショップ、ビアバーを併設した醸造所です。

そもそもクラフトビールとは、小規模の醸造所がつくる、多様で個性的なビールのこと。
GROUNDTAP BREWERYでも、小規模な醸造所ならではの、多くの工程が手作業となる利点を生かして、多種多様な味わいのビールを醸造・販売しています。

 

2.金属加工会社の挑戦×西条出身醸造士の思い

今回、このクラフトビール製造をはじめた株式会社ダイテックさんは、なんと金属加工の会社。食品、薬品、半導体など様々な業界の配管設備を手がける“ものづくりのプロ”です。アサヒビール四国工場の配管整備にも関わっていました。

そんなダイテックさんが、「ものづくり会社のノウハウを活かし、西条のビール文化の発展に一役買いたい」という思いで立ち上げた今回のビール事業プロジェクト。

ダイテックさんの熱い思いに共感したのが、西条市出身の醸造士 山根 大樹(やまね たいき)さんでした。

西条出身の山根さん。大学時代に留学先のアイルランドで出会った本場のギネスビールに感動して醸造士の道に進みました。日本国内6か所の醸造所で経験を積む中で、いつかは「水をはじめ、資源の恵まれた西条の地でオリジナルなビールを造りたい!」と考えていたそうです。
そんな山根さんに運命的なスカウトが。

「西条市に新しくつくるビール工場の醸造士を探している。やってもらえないだろうか。」

当時、気仙沼にいた山根さんの元へ西条からスカウトに来たダイテック社長さんの熱意に共感し、2022年にUターン移住を決意。2022年末から、西条で活躍するデザイナーやプランナーの皆さんも事業に参画し、ついに2023年2月8日、ダイテックの1事業としてGROUNDTAP BREWERYの発表会に至りました!

 

3.  GROUNDTAPに込めた思い

「弘法大師が杖で大地をつくときれいな水が湧き出した」という伝説や地面を打ち抜く「うちぬき」の工法から名付けたというGROUNDTAP (大地をたたく)という名前。ロゴマークは、大地から湧き上がる「うちぬき」もイメージされています。
もちろん工場内の水はすべて「うちぬき」のおいしいお水を使用!

GROUNDTAP BREWERYが目指すのは、「うちぬき」のように西条が誇るビールブランド。
西条の人が自慢したくなるビール。そして、西条以外の人はビールを通して西条を認知する。そんなビールを目指して、普段づかいとは違う、少し特別な日のためのビールづくりを目指すとのことです。

グランドタップブルワリーのビールラインナップのコンセプトは3つ。

“水”
うちぬきの水質や西条の人々とのコミュニケーションの中で味わいを探る。定番1~2種類。

“ものづくり”
醸造士の個性や特徴が強い味わい。毎週~隔週新商品リリース。

“地域”
ビールを通して地域の魅力や課題について考える。半年に1回程度新商品リリース。

3つの切り口で様々な味わいのビールをリリースし続けています。

 

4.ビール×西条の課題

“地域”のコンセプトで商品開発したのが、“はだか麦”を使ったビール。アサヒビールの関係会社であるアサヒユウアス株式会社さんとも共同で商品開発を進めました。

愛媛県が全国1位の生産量をほこる“はだか麦”。味噌の原料などに使われていますが、まだまだ認知度が低く、なかなか使用用途が広がらないのが現状だそうです。

そんな“はだか麦”の新たな可能性を探るというコンセプトで、“はだか麦”を使ったビールを開発したそうです。

2023年5月には、実際に“はだか麦”の収穫を体験してみよう!ということで、グランドタップブルワリーの皆さんが“はだか麦畑”に集合。アサヒグループの方も東京から駆け付け、鎌を片手に収穫体験を行いました。

 

5.  西条のビール文化を盛り上げる!

アサヒビール四国工場の閉鎖に合わせて今回のクラフトビール事業が計画されたのではありません。でも、これまで西条のビール文化をけん引してきてくれたアサヒビールさんからバトンを受け取ったかのようなこの偶然のタイミングでのGROUNDTAP BREWERYの産声は、途切れることのない西条のビール文化発展を暗示するような運命的なものを感じた編集担当でした。

GROUNDTAP BREWERYさんのビールは、醸造所併設のショップやビアバーはもちろん、西条市内、愛媛県内のスーパーなどでも取り扱いがあります。オンラインでも購入可能なので、是非、あなた好みの1本を見つけてください。

「西条って、あのビールの西条か」って言われる日が来たら嬉しいですね」

山根さんの挑戦ははじまったばかりです。

▼GROUNDTAP BREWERY
https://groundtap-brewery.com/

私が書きました

Co-あきない宣言 編集部

Co-あきない宣言 編集部

Co-あきない宣言の編集担当です。 西条市では、市内で働き、輝いている市民をストーリー化して発信することで、西条市をPRしております!まだまだ不慣れですが、頑張ってシリーズを重ねてまいりますので、是非ご覧ください。

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