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ふりむけば壬生川 〜想い受け継ぐ屋台〜

だんじり参戦!

 

1.夏の果実と秋の予感

気温が体温を超える、扇風機の風さえじっとりとするお盆。
冷蔵庫に入りきらないほどもらった果物を届けに、隣町に住む知人を訪れた。
どうやらこれから、屋台の台車づくりに取りかかるらしい。

知人によってつくられた台車

 

今年の秋には、この台車で装いを新たにした屋台と、どこかで出会うかもしれない。
口いっぱいに梨をほおばりながら、そんな予感と果実のみずみずしさを同時にかみしめる。

 

2.そして秋、神無月への扉

今年の10月への入口は、秋という言葉が似合わないほど暑い。
陽は日に日に低く、昼は短くなっていくのに、「立秋」の秋の言葉のかわりに体から湯気が立ちそうだ。

そんなとき、ふと1つのイベントの広告が目に止まった。

 

– ふりむけば壬生川 –

洒落た曲名のようなネーミングに、思わずクスリと笑みがこぼれる。
「だんじり参戦!」というキャッチコピーに、暑さなど忘れて、秋への扉が開かれたように気分が涼しくなる。

 

3.夕暮れの屋台蔵

「ふりむけば壬生川」開催の前日。

陽が沈んだあとの道を、太鼓の音が聞こえる方へと歩く。
「だんじり、出たぁ〜!」興奮気味の幼い子どもの声とともに、屋台が光を浴びる。

 

旧西条市内から想いを受け継いだこの屋台は、今年台車を新調したらしい。
見おぼえのある色と形に、あの夏の日の予感が現実になったことを知る。

 

 

4.市場の朝

 

新しい台車は、お祭っ子の特等席。屋台をあずけられた肩で、人々が集う駅前へと向かう。

 

 

マルシェで屋台が人々に迎えられる瞬間のシャッターを逃すまいと、走って先回りをする。
「これから屋台、来るんですか?」高揚した声で訊ねられる。昂る感情を共有できたようで嬉しい。

 

 

ブースやテントでぎっしりの壬生川駅の傍ら、ロータリーに屋台がなだれ込むと、惜しみない拍手が贈られる。
差し上げの勇姿に、さらに大きな喝采が湧き起こる。

 

「争い事もないし、ほんと和気藹々です。」赤い腕章の青年は誇らしげだ。
思ったことが素直に言葉になる。「綺麗なお祭りですね!」

 

5.再会の約束

 

人の輪に囲まれながら、屋台が帰還した。しばらくの別れをためらうように、ゆらりと蔵に納められる。

 

 

自転車に乗った人がブレーキをかけ「本祭りはいつですか?」と待ち遠しそうだ。

6日後の秋祭りには、またここに人が集結する。
「来週までバイバイね!」再会の約束をして振り返る母と子の足取りは弾んでいる。

 

今回取材にご協力いただきました三津屋祭会の皆様、ありがとうございました!

私が書きました

オニギリ

オニギリ

10年ほど前、知人の紹介で西条祭りに参加したことをきっかけに、この街が好きになり、現在は西条市民2年生です。西条市とお祭りは切っても切れない関係にありますが、お祭りと市民の皆さんの生活が深く結びついていると感じます。 もし、毎日を祭日のように過ごせたら、どんなに素敵でしょうか。これから「さいたーず」の一員として、お祭りや、そこに繋がる人々の心が感じられるような記事を紹介していきたいです。

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