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学校の枠を飛び越えろ!丹原高校から広がる対話の文化

「新しい学校を設立する。君には学校のコンセプトを考えてもらいたい。」
そんなセリフを聞く機会は滅多にないとは思いますが、ここは想像力を膨らませて。あなたならどんな学校にしたいですか?

・学校は教育が一番。補習時間や図書館を充実させよう!
・安全が大事。暴力などから生徒を守る体罰禁止やスクールポリスの設置に力を入れよう!
・生徒の個性を大切にしたい、選択肢のある制服を導入しよう!

この問いに正解はありません。人によって答えは違うでしょう。たくさんの意見が出てきますが、1つの結論を出さなければ学校は設立できません。皆さんはどうしますか?
正解のない問題を解決する力を学ぶ、ルールメイキングプロジェクトの取り組みが愛媛県で広がっています。
7月29日に開催された、ルールメイキング四国地域生徒交流会を紹介します。

1.ルールメイキングってなに?

認定NPO法人カタリバさんが行っている「みんなのルールメイキングプロジェクト」。対話を重ねて校則の見直しを行う中で、納得解を作るプロセスを学ぶ取り組みです。
7月29日に開催された「ルールメイキング四国地域生徒交流会」は、松山の一般社団法人ワンダーエデュケーションさんが主催し、カタリバさんが共催。ワンダーエデュケーションさんでは、協働と対話を通して世の中の仕組みを楽しく学びあい「いきる知恵と納得解」を育むシティズンシップ教育の場づくりや出前授業などを各地で行っています。
今回のイベントもワンダーエデュケーションさんの呼びかけで、ルールメイキングに興味のある県内6つの中高校の生徒や先生、徳島県の先生、大学生や社会人などオンラインも含めて約30人が参加しました。

丹原高校では、令和4年度、有志の生徒によって「ルールメイキングプロジェクト」の取り組みが始まりました。生徒、先生、保護者、地域の人など、異なる立場のたくさんの人との対話を通して導き出した校則改正案を提案し、実際に1つの校則が改正されました。(令和4年度の様子は下の画像をクリック)
令和5年度は、全校生徒での取り組みとなり、活動の輪が広がっています。

交流会でも丹原高校での取り組みを発表。堂々と自信に満ちた発表、流石です!

丹原高校のルールメイカーの皆さんの胸元にはお揃いの缶バッチが。美術が専門の校長先生がルールメイキングプロジェクトのロゴを使って作ってくれたものだそうです。

西条高校、愛光中学の生徒も丹原高校の取り組みに興味深々。校則について研究をしている西条高校生の報告では、ルールメイキングの活動を学びに丹原高校へ訪問したことも紹介されました。

発表後のディスカッションでは、「西条高校で丹原高校生に取り組みを紹介してもらいたい」や、「どうやって始めるのがいいだろう?」という愛光中学生からの質問に「“面白そう”と思わせることが自分事の第一歩。それから仲間が増えていくよね。」など、丹原高校での取り組みが学校の枠を超えて、西条市、愛媛県と地域に広がっていっていると感じました。

2.新しい学校検討委員会 あなたは何を優先する?

そして、いよいよ、今日のワークショップ「新しい学校をつくるとしたら、何を優先に考えたい?」

企画・運営を行ってくれた一般社団法人ワンダーエデュケーションの越智さん

きちんとした教育を受けられることを優先するべき。
でもそのためには、安心・安全が必要だと思うから、暴力から守られる環境を優先するべきではないか。
明日も学校に来たい!と生徒が思えるような楽しい学校生活が送れるにはどうすればよいだろう。
みんな真剣に自分の考えを伝え、相手の意見に耳を傾けます。

オンラインでも活発な意見が交わされます。

友達と思う存分遊べる休み時間を充実させることが勉学意欲向上につながる。と結論が出たグループもあれば、グループ員全員の考え方の軸が違ったので時間内に結論が出なかったグループもありました。
しかし、どのグループも議論を進めるなかで、「活発な意見交換には、真面目なだけではなく、時には先生の奥さんの面白話が飛び出たりと、楽しくリラックスして話し合える雰囲気づくりが大切だと思った」「相手の意見を否定せず、話し手・聞き手双方が相手の考え方を認めあい笑顔で話し合う雰囲気づくりが大切だと思った」など、多くの学びを得てワークショップは終了しました。

3.ルールメイキングの文化を地域全体に広げたい!

ワンダーエデュケーションの越智さんがまとめとしてお話してくれたのは、学校は社会の縮図。学校の課題を解決することは、社会の課題を解決する力につながる。という言葉でした。
今、見直している校則も、その校則が決められた時代の価値観に当てはめると問題ないものだったのでしょう。でも世の中は常に変化を続け、その時代に生きる人の価値観もどんどん変わっていきます。
変化し続ける世界の中で、常に学びを続け、自身の価値観をアップデートしていく必要がある。それが大人になっても学びを続ける理由の1つである。取材を通して大切なことを学んだ編集担当は、この学びを10代で得られている高校生たちに少し嫉妬してしまったのでした。

丹原高校は、2022年度に発表された県立高校再編計画により、近い将来、統廃合されることが決まっています。
丹原高校生の発表の中で印象だった言葉があります。
「丹原高校の名前はなくなっても、学校内の課題を自分事として考え、対話を通して納得解を導くというルールメイキングの文化は新しい学校にも残したい。そのためにも、学校の枠を飛び越えて対話の文化を西条地域全体に広げたいんです。」
ルールメイキングからスクールメイキング、そして、エリアメイキングへ。
対話を通してゴールのないゴールを目指す。丹原高校の取り組みは、西条地域全体に広がっていっています!

▼丹原高校HP
丹原高校ルールメイキングプロジェクトの最新情報はこちらから
https://tambara-h.esnet.ed.jp/

 

▼ワンダーエデュケーションさんHP
http://wonder-education.org/

▼認定NPO法人カタリバ みんなのルールメイキング公式HP
https://rulemaking.jp/

▼【校則見直しを始めたい学校の先生向け】ルールメイキング・パートナーのご登録はこちら
https://rulemaking.jp/partner-lp/

 

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