時代とお客さまに合わせて
進化し続けるレストランに
2021年3月17日
※取材の際には感染対策を講じ、マスクは外して撮影している場面があります。
【時代とともに数々の苦労を乗り越えてきたマルブン】
伊予小松駅ができた1923年。丸文食堂(現マルブン)が伊予小松駅前にオープン。
当時は関東大震災が起こり、スペイン風邪が流行していた。そんな厳しい経済状況の中、曾祖父の文吉さんが食堂を開店。
そして今から30年前。眞鍋さんが社長に就任。
おでんやラーメン、ステーキ、オムライスなどの大衆食堂だった丸文食堂から、現在のイタリア料理店に業務変更した。
当時アルデンテに仕上げたパスタはお客さまに「麺がかたい」と言われ、
トマトソースをかけて提供したら、「ソースが酸っぱい」と言われたという。
30年前の西条ではイタリア料理文化が受け入れられなかったのだ。
「そんな街では、時代遅れになってしまう!」
とイタリア料理を受け入れてもらえるようにと、丸文食堂時代のメニューも残しながら、何年もかけて、今のスタイルを確立していった。
「昔の大変さを考えると、今のコロナショックはたいしたことではない。きっと乗り越えていけると信じている。」と眞鍋社長。
【一瞬でお客さまの反応がわかる、飲食業界のおもしろさ】
曾祖父の時代から受け継がれてきた丸文食堂。食堂を継ぐはずだった、双子の兄が急死し、辛そうな両親を目の当たりにした。
そこで、兄の意志を受け継ぎ、20歳の時に料理人の道を目指すことに。
料理人の世界は甘くない。いじめてくる先輩だっている。
しかし、料理を提供し、お客さまが口に運ぶ。その一瞬の表情で感想がわかる。
お客さまの反応を見た時に、料理人という仕事の醍醐味を感じたという。
【心の叫びを経営理念に】
西条に戻り、社長に就任した30年前。夜、お店の前に出てみると、暗くて人通りがない。
その光景を見て、“食事を通してこの街に光を照らしたい”。そして「これまでも これからもおいしいが響きあうマルブンでありたいと願います」と眞鍋社長の心が叫んだという。
この時の気持ちを忘れないようにと、この想いを経営理念として掲げている。
【心優しい、自立した人を育てる】
マニュアルに沿って育てるサービス人ではなく、お客さまに喜んでもらえるサービスを自分で考える“商売人を育てる”マルブン。
新しい企画を持ってくると「何のためにやるの?」と返すという眞鍋社長。
すべての仕事に目的意識を持たせるためのコーチングだ。
今や眞鍋社長の知らない間に新しいサービスやメニューができていることもあるほど、社員ひとりひとりが考え、行動できるように成長していった。
【西条だからこそできる、人懐っこいサービス】
西条の人は人との関係が近い。
昔から知っている人・誰かと繋がっている人、それだけで距離が近づけられる。
お客さまとの距離が縮まれば、会話が生まれ、素直な意見を聞くことができる。
新しいメニュー、新しいサービスは「すべてはお客さまの声から生まれるから」と眞鍋社長。
「お客さまと近い距離にいられる、西条にお店を持てて、よかった。」と語ってくれた。
【株式会社マルブン】
■業種
飲食事業
■こんな事業をしています
大正12年に食堂として創業。現在は創業当時のオムライスなどに加えて、ピッツァやパスタなどのイタリア料理で地元に根ざしたレストランを展開しています。
地元産の食材を中心に、子どもからお年寄りまで安心して食べられる料理を提供しています。
従業員数:約100名(スタッフ含む)
店舗:マルブン 小松本店、ピッツェリア マルブン南高井店、ピッツェリア マルブン新居浜店、ピッツェリア マルブン朝生田店、市場食堂 ゑびす丸、ウチマルキッチン(合計6店舗)
■マルブンの魅力
地元産を中心に安心・安全の食材で作る手作り料理
社長自ら1件ずつ農家をまわり、取引先を決めます。(約40件)
鮮度と地産地消にこだわり、旬な野菜を仕入れています。
作り手の顔が見える、安心・安全な食材で料理を提供しています。
オンラインショップやAIの導入
半調理料理を自宅で買える「ウチマルキッチン」というオンラインショップを展開。
ほかにもどういうお客さまが来店し、どのメニューを選ばれるのか、時間・季節・客層を分析するAIシステムを導入し、食品ロスの軽減や、スタッフが働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
ひとりひとりが自立したスタッフに
“自分で考え、行動する”全員がそんなスタッフに成長ができるよう、専任の人材育成スタッフがサポートしてくれます。温かくお客さまをお迎えするマルブンならではのサービスは、すべてスタッフが考え、創り上げてきたものです。
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