西条のおいしい郷土の料理
LOVE SAIJO 編集部 2020年11月26日
広報さいじょう2020年12月号では、西条の郷土料理を紹介。
20以上の料理を作ってくれた西条市食生活改善推進協議会(通称、食改さん)の会長・渡部貴美栄さんと、その料理を食べてすてきな笑顔で表紙を飾ってくれた中川さんご家族に、お話を伺いました。
ページ下部に、料理レシピも掲載しています。
ぜひご活用ください!
机いっぱいに作られた、西条の郷土料理。
これらを作ってくれたのが「西条市食生活改善推進協議会」の皆さんです。
食生活改善推進協議会は、「食」を通じて健康づくりを推進するボランティア。
国の事業として全国組織で活動する集まりです。
メタボ予防料理教室など生活習慣病予防のための教室や、食育の促進、郷土料理などの食文化の継承など、西条市でも200人以上が活動しています。
「郷土料理って本当に昔からある食材を使ってるものばかりだから、作ることで、西条の食の豊かさにも気付けると思います」と話してくれたのは、会長の渡部さん。
渡部さん「会員の皆さんに『昔から食べてた、おばあちゃん・ひいおばあちゃんの料理を教えて』って聞いたら、たくさん出てきて驚きました。お米やお芋を使った料理が多くって、西条で昔からそれらが良く作られてたんだって分かりますよね」
渡部さんの思い出の味は、「このしろの生ずし(きずし)」や「押しずし」「ほた煮」など。
特に「押しずし」はお祝いやお客さんが来た際に出していた料理で、食べるのが楽しみだったそう。
渡部さん「私も母や祖母と一緒に作りましたね。郷土の家庭料理って、そうやって家庭家庭で作られて引き継がれてきたものだから、お家ごとに味や盛り付けが違って、そこも面白いです」
一緒に作った・食べた時の思い出がセットになっているからこそ、昔ながらの味に出会うと「なによりおいしい、嬉しい」と感じるんじゃないかな、と渡部さん。
渡部さん「レシピは、昔ながらの味や作り方も伝承しつつ、若い人たちにも受け入れてもらえるように工夫もしてます。おいしくて、手軽じゃないと、まず作ってもらえませんから。
道具や食材は代用品などを使ってもいいし、お家の味としてこういった料理があるんだって、受け継いでいってもらいたいですね。
西条では、野菜・果物・肉・魚、全部がこの地域でそろいます。本当に食材が豊富なんです。
食事にはその土地の歴史も現れます。食べたり、作ったりすることで、食の豊かさを感じてください」
食改さんが教えてくれたレシピは、このページの一番下で紹介しています。
※西条市食生活改善推進協議会については西条市中央保健センター(℡0897-52-1215)にお問い合わせください。
たくさんの料理に舌鼓を打ったのは、中川裕子さん・里依咲さん親子と、そのお母様の片山愛子さん。
愛子さん「やっぱり、生ずしや押しずしが懐かしいですね。両親が丹原で食堂をしていて、そこで出してたように思います。実は、子どもの頃は生ずしって苦手であんまり食べてなかったんですけどね。
押しずしはスーパーなんかで見かけて懐かしくて買ってみたこともあったけど、味は違いましたね。我が家ではご飯は甘めの味付けでした」
里依咲さん「食べたことあるんは、肉巻き卵とか芋炊き。他は初めて見た」
裕子さん「肉巻き卵は運動会で作ったことあるね。芋炊きも加茂川に食べに行ったことあるし、家でもたまに作ります。とり貝ごはんは、昔、母が作ってくれたかな」
愛子さん「とり貝は、昔はよくとれてたからね。芋炊きにもよく入ってた。今ではなかなか手に入らない高級品になってしまったね」
里依咲さん「とり貝ごはん、食べたことない…。あ、七草がゆは、今年公民館で習ったから作れるよ」
愛子さん「七草は年末に娘たちがアルバイトに行ってたね。そういうもの含めて懐かしいですね」
里依咲さん「おいしかったのは、いもようかん!」
裕子さん「干し柿の甘酢巻きも、初めて食べたけどおいしかったですね。干し柿があれば家でも作れそう」
愛子さん「イタドリも家のあたりに生えるから、春になったら作れるかもしれんね。このへんでは昔から『たしっぽ』って呼んでるんよね」
裕子さん「お誕生日には、好きなお魚と具を乗せて、押しずしを作ろうか。サーモンにする?」
里依咲さん「肉巻き卵も。ほうれん草のピーナッツあえもおいしそう!」
愛子さん「おすしは、手巻きずしみたいに好きな具材で作ったら楽しいかもしれんね。牛乳パックで押し出すのもいいし、何か可愛い形にしてみてもいいね」
もうすぐお誕生日だという里依咲さん。
今年は中山家オリジナルの味も生まれるかもしれません。
皆さんもぜひ、いろんな味をお家で作ってみてくださいね!
食改さんの直伝レシピ
食改さんに教えてもらった22のレシピです。(各画像をクリックするとPDFが開きます)