Anniversary rush 〜中常盤屋台さん周年行事〜
オニギリ 2024年10月2日
今日もこの街のどこかで・・・
1.周年行事、休みなく
11月1日に合併20周年を迎える西条市。
今年はとかく、お祭り関係の周年行事もエネルギッシュである。スケジュールアプリの枠に入りきらずにあふれ出たイベントが「他◯件」と表示される。
今日は中常盤屋台さんの25周年行事。
「西条の人は祭りへの愛がすごい!」などという投稿を見て、心が熱くなる。毎週末に息つく間もなくやってくる屋台との再会。
この街に住むことができて、本当によかった。
2.色彩のモノクローム
西条市社会教育課のテーブルの上に、どさりと旧丹原町誌が置かれる。
伊藤さんがめくるページごとに刻まれた、旧丹原町の歴史と追憶。モノクロームでありながら、まるで色がついているかのように鮮やかな写真。
その中の、お祭りを現在進行形で楽しむの人々の表情は、いちだんと輝いて見える。
ただの紙切れではない、人々の想いがつまった写真。今も昔も変わらぬ、お祭りと人々の絆。
別々の名前であった自治体なのに、合併以前からのつながりを感じずにはいられない。
(写真引用:西条市ホームページより)
3.少年の顔になる父「祭の日」
神事が執り行われる自治会館の近く。「だがし」という言葉を目にして、ふと童心に返る。
100円玉を握りしめて通った駄菓子屋さん。
数十年前の自分自身へのタイムスリップ。筆者の出身は隣町の今治市のはずなのに、なぜか懐かしくて温かい。
お子さんを連れた男性が、その子と同じ目線にしゃがみこんで、どれにしようかと視線を行き来させる。
お祭りの日に手を繋いで屋台と歩くときのように、男性が少年の顔になる。
4.鶯色のシャツ、いっせいに
神事の会場へ向かう道に面したお家のドアが次々に開き、鶯色のシャツを身にまとった人々が同じほうへ歩き出す。
「人、いっぱいおるね!オレらの出番ないかも!」駅から続く緩やかな登り坂の途中、屋台の周りに人が集う。
「お米やお酒のかわりに、担き夫の皆さんの真心を奉納してください!」
降水確率90%の予報を吹き飛ばすかのように、盛大にお餅がまかれる。
突然の土砂降りを吸いこんだシャツの色が変わり、みるみる重たくなっていく。
水たまりを打つ雨をつきぬけて届く太鼓の音。恵の雨のため晴れ舞台は10月に譲ったが、今日の盛り上がりに利子がついて常盤祭を迎えそうだ。
今回取材にご協力いただきました中常盤屋台さん、ありがとうございました!