【前編】あなたには分かる?超こだわりの西条市文化会館の音!
LOVE SAIJO 編集部 2022年9月6日
あなたは次のお休みに何をしますか?お買い物?ドライブ?海水浴?映画?
コロナ禍で増えたのは、家での動画鑑賞ではないでしょうか?
動画配信サイトもたくさんあり、国内外のドラマ、映画、アニメ、演劇、コンサートなどなど、大量のコンテンツがお家にいながら観られるようになりました。
演劇やコンサートなどのリアルタイム配信も増えましたが、それでもやっぱり会場で観たい!という方も多いはず。
私のように推しの俳優さん、女優さんと同じ空気を吸いたいから!という少数派もいると信じたいところですが、1番の理由は「リアルならではの音・響きを感じたい」なのではないでしょうか。
西条市民に一番身近な会場といえば、総合文化会館、丹原文化会館(まとめて西条市文化会館)。実は、この西条市文化会館は音の響きにこだわった施設なんです!
今回は、特に総合文化会館にフォーカスして、そのこだわりっぷりをお届けします!
1.音が響くってどういうこと?
音へのこだわりをお伝えするには、音についての理解が必要!ということで、LOVE SAIJO非公認キャラクター“ちゃんしま” による「音が響くってどういうこと?」講座を開幕します!
頼まれた仕事は断れない!”ちゃんしま”です。
皆さんお風呂に入るとついつい歌っちゃいますよね。
良く響いて気持ちいいから!でも、なんでお風呂は良く響くんでしょう?
いくつか理由はありますが、大きなポイントは、お風呂の壁の材質のようです。
突然ですが「やまびこ」を思い出してください。
ヤッホーと叫ぶと、叫んだ声が山で跳ね返って時間差でヤッホーが聞こえる現象。
そう、ボールと同じで、音も何かにぶつかると跳ね返るんです。
この跳ね返りが多いほど、同じ音が繰り返し聞こえる=音が響いていると感じるわけ。
じゃあ、どうすれば音はよく跳ね返るか。ボールと同じ。硬いものにぶつければいいんです!
木などの硬い材料に当たると音はよく跳ね返りますが、逆に水や布などの柔らかい材料では、音は跳ね返らず吸収されます。
壁が硬いタイルのお風呂場は音が跳ね返る要素を兼ね備えた鼻歌を歌うのに最高の部屋だったわけです。
さらに、広い空間の方が、より響く!確かに、家のお風呂よりも温泉の大浴場の方がよく響きますよね。
鼻歌と同じく(そこは同じにしちゃダメじゃない?)、ピアノや合唱、オーケストラなどのマイクを通さない生の音を聴く音楽は響いた方が気持ちよく感じます。
でも、授業中の先生の声がお風呂場で喋っているかのように響いていたらどうですか?絶対に聞き取りにくくて嫌ですよね。そう、言葉を聞き取る必要がある講演会や演劇などは、あまり響かない方が良いんです。
つまり、目的によって最適な音の響き具合がある!ということ。
西条市文化会館は、色々な用途に使えるように、この音の響きを調整できるように作られているんです。
2.総合文化会館のここに注目!~小ホール編~
ちゃんしま。ありがとう!ここからは、実際に総合文化会館を取材した編集担当からご紹介します。
総合文化会館には、大ホールと小ホールがありますが、どちらのホールも色々な使い方ができるようにこだわって作られているんです!
これを読めば、あなたもホール玄人!それでは小ホールからいってみましょう!
👉ポイント いろんな使い方ができます!
小ホールのすごいところは、客席、舞台が可動式なこと!
広いスペースは展示会場などに使えるのはもちろん、舞台と客席を出せば演奏会や演劇の会場にも使えます!
👉ポイント 音が響きます!
響きチェックといえば、やっぱり「ヤッホー」。前日にお風呂場でしっかり予行練習してのぞみました。
響く!お風呂場より響きます!!
それもそのはず。壁、床、天井が硬い材料なので音がしっかり跳ね返るんです。
小ホールといえども、我が家のお風呂場100個分くらいの広さ。音がしっかり響くことは間違いないですね。
しかも、舞台上の天井に見えるのは実は反射板で可動式なんです。響かない方が良いときは収納も可能!
しっかりこだわって作られています!
3.総合文化会館のここに注目!~大ホール編~
小ホール以上にこだわりポイントが多い大ホール。なかなか見られないレア写真も交えて大紹介しちゃいます!
👉ポイント 床、椅子も音を反射します!
大ホールの床は硬い木。椅子の背もたれもクッション部分は真ん中だけで、硬い木の部分が見えるようになっており、音が反射するように工夫されているんです!(床が絨毯になっていたり、椅子の背もたれ全体がクッションになっているホールもありますよね。)
取材中、ボールペンを床に落としたんですが、その音もけっこう響く!(笑)
皆さん、公演中にはモノを落とさないように気をつけてくださいね。
👉ポイント 実は天井めっちゃ高いんです
大ホールの天井はアーチ型になってるんだと思っていませんか?
実は、このアーチ型の部分は仮想天井。本当の天井ではなく、一部がスノコのようになっていて音を通すんです。
本当の天井(反射天井)はもっと上にあり、実際の大ホールは見た目より大きな空間。音が響くはずですね。
実は、アーチ型の仮想天井は、観客に包まれ感をもたらす視覚的効果で、より豊かな響きを感じさせることができるのだとか。
そんなところにもこだわっていたとは驚き!
👉ポイント 舞台上の音の響きを調整できます!
小ホールと同じく、舞台の床、天井、側面、背面の壁も硬い素材でできているのでよく音を跳ね返します!
実は、この天井、側面・背面の壁に見えるのは可動式の反射板。上から吊られていて、使わないときは収納可能なんです!
この吊り天井を動かしている写真を入手しました!まさか、こんな大きな天井が動くなんて驚きですね!
舞台裏から見上げると、上に広~いスペースがあることが分かります!側面の大きい板も上にすっぽり収納できちゃうそうです!
セリフがはっきり聴こえた方が良い、講演会や演劇の時には、すべて上に吊り上げて収納することで、音が響かないように調整できちゃうというわけです!
👉ポイント 客席にも音を吸収する工夫!
音を響かせたくないときは、客席の壁に柔らかい布(吸音幕)を下ろし、音を吸収させて響かないようにすることもできるんです!
こんな工夫もされていたなんて知らなかったですよね~
もちろん、響く仕様の大ホールの舞台でも「ヤッホー」をやってみた編集担当者。
すっごく響きます!
でも、編集担当は気がつきました。私のお風呂場より響いているか基準では全く説得力がない!
他のホールに叫びに行きたいものですが、知らないホールに叫ばせてください!とお願いするのは恥ずかしい!
なにより、叫べたところで、素人の私に響きの違いが分かるはずもない!!(小ホールと大ホールもどっちも良く響く!しか分かりませんでした!)
困っていた私に、LOVE SAIJOファンクラブ会員さんが手を差し伸べてくれました!なんとピアニストの渡辺美月さんがインタビューに応じてくれたのです。ありがとうございます!!
はたして総合文化会館はプロが聴いても響きは良いのか?
【総合文化会館】
場所:愛媛県西条市神拝甲79番地4
電話:0897-53-5500
休館日:月曜日(HPを確認ください)
HP:http://sogobunka.com/
Facebook:https://www.facebook.com/saijobunka/
【丹原文化会館】
場所:愛媛県西条市丹原町田野上方2131-1
電話:0898-68-3555
休館日:月曜日(HPを確認ください)
HP:http://tanbarabunka.com/