「大阪・御堂筋パレードにだんじりが参加!粋な動きに大きな拍手と歓声」【後編】 ~LOVESAIJO大阪便り~
LOVE SAIJO若者サポートデスク 2021年8月5日
なんば周辺で練る屋台 (写真⑦)
#観客の拍手、歓声の多さはどこよりも一番
運行ルート
さて、順番が近づき、16:10ころ公会堂から出発地点の御堂筋(大江橋)に向かいます。
遠征にはよくあることですが、序盤、ちょっとしたアクシデントが・・。
スタート地点手前の積水化学工業のオフィス付近の電線が屋台の高さとギリギリです。神経を使いながら慎重に通ります。先に危険を察知し、大切な屋台を傷つけないところ、素晴らしいです。ちなみに、西条や新居浜はだんじりや太鼓台等が運行するため、電線の高さが全国的に比べて高い位置に設置されています。
スタート地点に入る手前の大江橋交番横で提灯に灯をともします。提灯が映えるのは少し早いですが、仕方がありません。
17:00少し前、いよいよ、大江橋(大阪市役所)から難波まで伊勢音頭を交えながら意気揚々と出発です!!
前は河内音頭の団体です。進行速度がゆっくりのため、前が詰まります。そこで、2台は一定距離を開けるため、進行方向から逆行しつつ止まることなく練り続けました。さらには
「沿道の観客の近くまでもっていって、近くで見てもらうことで臨場感を味わってもらう。これが当たった!!観客の歓声、反響はどこの参加団体よりもあったと自負しています。」
と道行く道中で、仲の良い2台だからこそできる並列運行、横行き、後ろ行き、観客の近くまでもっていく、西条だんじりだからこそできる粋な動きで、大阪の観客を沸かしました。2台は広い御堂筋を縦横無尽に動きます。
しかしながら、本来パレードはまっすぐ粛々と進むもので、並列運行や逆行などをした参加団体は今までになかったとのこと。パレードの進行管理スタッフから、まっすぐ来るように、横に後ろに行かないようにスケジュールに狂いが生じないようにと電話がきます。これを受けスタッフにこう返しました。
「しばらく見よって。30秒以内にここまで帰ってこさすけん。」
と柳原さんの指示の下、屋台の位置を見事に調整。これを見た進行管理スタッフからは「わかりました、柳原さんの裁量でやってもらってOKです。」と以後何も言わなくなりました。
まだまだパレードの長い道中はつづきます。
#終着地到着後、感極まり涙。
すっかり日も暮れ、提灯の明かりが幻想的に。だんじりの動きにあわせて、瞬く本物の灯の美しさは電球では表現できません。
いよいよパレードのゴール地なんばに近づき、暫く渋滞です。疲れもピークだと思いますが、2台は元気よく運行しています。
テレビ中継も行われ、パレードは最高潮となり大いににぎわいました。そして、無事に西条まつりの出演も終了。大阪の観衆にも西条まつりここにありと胸に焼き付いたことと思います。
解体場所である終着地、JR難波駅に到着後、
「終わったとき涙がボロボロ出たよ」と柳原さん。
責任者として任務を全うしてからこそでる感情でした。
柳原さんがメディア関係の取材を受けている間、最後に同場所で同じく参加していた、青森県黒石市「黒石人形ねぷた」、秋田県能代市の「能代ねぶながし」の2団体とともにパレードの成功をねぎらい、西条まつりを代表して明日鉄弘さんが自慢の伊勢音頭を披露し交流を深めました。
疲れも残りますが、まだ終わっていません。解体作業に入ります。
「解体後、トラックに積み、その日に帰西。本当にくたくたでした。」本当にお疲れさまでした。
こうして超タイトで激動の一日の幕が閉じました。休む間もなくすぐに例大祭です。例大祭が本番です。しっかりやり遂げるのが西条人の例大祭に対するエネルギー、情熱の賜物です。
#遠征とは
西条まつりがこれまで発展した理由は、各自治会での屋台運営、「おらが屋台が一番」という誇り、そして生まれたときから培った「祭り好きの熱い西条っ子たち」だと思います。遠征についても、様々な意見がありますが、行政に頼らず自発的に各屋台がイベント主催者や他の地域とつながり、金銭面はもちろんのこと準備や段取りなどは、ほとんど自分たちで行ってきました。大変でも遠征するのは、わがまちの誇り、自慢の日本一の祭りを、観客に肌で感じて感動してほしい、「四国に西条あり」と知ってほしい、その思いが全てだとこの取材を通じても実感しました。
若い皆さんは、ここ大阪の地でも西条まつりをPRしたことを感じてもらえたら嬉しいです。こういう時代だからこそ、改めてご両親やおじいちゃんやおばあちゃんなどにひと昔の祭りの話を聞いてみて、若い人が知らない西条まつりの魅力をさらに発見してみるのもどうでしょうか。
写真出典(一部):公益財団法人 関西・大阪21世紀協会
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