【100年の時を超えて】父の想いを胸に巨大岩とともに不動明王を切り拓く!
LOVE SAIJO 編集部 2022年10月25日
みなさんは「磨崖仏」というのをご存じでしょうか?
磨崖仏とは、自然の巨石や岩壁に彫刻した仏像のことです。
磨崖仏は古くからインド、中国、朝鮮に多く見られ、インドのアジャンター石窟、中国の雲岡石窟などが有名です。
日本では、大分県臼杵市深田の臼杵磨崖仏が国宝として有名です。
今回は、15年以上かけて完成した世田山の磨崖仏・不動明王を紹介します!
車で10分もかからない近くには、この時期、河之内天川のコスモス“映えスポット”もあります。11月上旬が見頃です!!
天川棚田保存会
天川棚田保存会 (localinfo.jp)
LOVE SAIJOな鬼デスクがパワースポットをレポします!!
これを読んだら、スマホをもって、世田山、天川へゴーーーーっ!!
【見どころ】
#01 蛇越池付近で
#02 絶景
#03 巨大石仏出現!
#04 伝説の“今治美人”に遭遇?
#05 100年の時を超えて
#06 UFO召喚?
龍伝説のある蛇越池
【#01 蛇越池付近で】
R196を西条から今治方面へ向かうと、今治市との境あたり、右手に通称:蛇越池が見えてきたら、そこを左に曲がります。
この蛇越池には、龍伝説があるそうですが、この“龍”、“蛇越池”があとで、この物語の“キー”になるとはつゆ知らず、デスクは快晴のもと、池をスルーして、のんきに世田山へ向かいます。
ここを左折して、山側に向かいます
若干、西条側に逆戻りする感じで
ほどなく進んでいくと、“きゅうり封じ”で有名な世田薬師の看板が見えてきます。駐車場に車を止めて、世田山遊歩道に入っていきます。
入口からすぐのところに、金堂(本堂)があります。そこを超えて山道へと入っていきます。
さすが、幻の“磨崖仏”、そんな簡単にはたどり着けません。結構な傾斜、しかも、まだ650mもあります。たどり着けるか、かなり不安になってきました・・・汗
修行僧のようにこの苦しみを乗り越えれば、遥かなる世界“ガンダーラ”の境地にたどり着けるのか?
ここはいったん、108つの煩悩を捨てさり、山登りに集中しよう!そして、仕事が終われば、逆に、欲望の赴くまま、しこたまビールを飲んで、108つの煩悩を全て制覇してやろう!
俄然、やる気が出てきました!
【#02 絶景】
ひたすら山道を歩くこと約30分、力尽きかけたころ、ふいに、絶景が広がります。
瀬戸内の絶景
【#03 巨大石仏出現!】
瀬戸内オーシャンビューを眺めてテンションが爆上がりしたと思ったら、そこからすぐのところに・・・ついに、その瞬間はやってきます。
で、で、でかいっ!とにかくでかい!こんなでかい石仏、だれがどうやって彫ったんだろう?
完全に頭がパニックになるくらいの迫力です。
まずは、拝観料200円を箱に入れて、お参りさせてもらいます。
【#04 伝説の“今治美人”に遭遇?】
この巨大な磨崖仏は、かなり有名らしく、各地から拝観に来られる方も多いようで、本日は、“伝説の今治美人”にお会いしました!
≪拝観された方の感想≫
・車降りてすぐ来れるわけではないけど、その分、巨大石仏を見れたときは感動!
・途中の“森林浴感”がすごくて、いつ来てもリフレッシュできる!
・瀬戸内の絶景も見れて、石仏も見れて、達成感がすごい!
確かに、途中、デスクも心折れそうになりましたが、巨大石仏は感動でした!
制作者の田中唯支さん
ちょうど、制作者と思われるおじいちゃんがいましたので、話を伺うことに。
【#05 100年の時を超えて】
田中唯支さん、なんと齢90歳、約15年かけてこの不動明王を彫ったそうです。
テレビ番組「ナニコレ珍百景」で2回も取り上げられたとか。
碑には、
造立 本坊開祖 誠幢上人
制作者 上人次男 田中唯支
15年の歳月をへて大願成就 平成31年3月 とあります。
ということは、もとは、田中さんのお父さんの代からのもの?
田中さん曰く、世田薬師の住職だったお父さんが寺のある世田山に石仏を作るために100年以上前に設計図を作っていたが、当時、石仏を彫るのに適した岩が山になく、断念したそうです。
田中さんは、その設計図の記憶が懐かしく、なんとか父の想いを果たしたいと思っていたところ、水害の復旧工事をしていると大きな岩が出土、「この岩なら!」と思ったそうです。
そして、父の想いを引き継ぐように、自分が石仏を彫ることを決意したそうです。
その決意から約15年、父の代から数えると100年の時を超えて、ついに完成したそうです。
石仏は“一応完成”したそうですが、田中さんは、今でも毎日のようにこの山道を歩いて、石仏のところに来ているそうです。
この石仏、仏様の頭までで約4m、後ろの炎の部分を入れると約6mもあるそうです。
よく見ると“龍”が彫られています
炎の部分をよく見ると、“龍”が彫られています。田中さんに龍のことをたずねると、
「この先のお堂から龍が飛び出て、下の蛇越池に飛び込んだという言い伝えがあるんじゃ。それで、龍を後ろに彫ったんじゃ。」
なるほど!
蛇越池には龍や大蛇にまつわる言い伝えがあるらしいと聞いていましたが、もとはこの世田山から飛び出した龍だったんですねー!
これまた、太古のロマンを感じます・・・
【#06 UFO召喚?】
太古のロマン、巨大石仏、龍伝説、これは、強力なパワースポットに違いない!
そこでバチあたりなデスクは、思いつきます。
「よし、UFO召喚だ!」
UFO現る?
キターーーーっ!?
UFO現る・・・???
予想通り、全くなんにも起こりません・・・涙
今治美人には遭遇できたのに・・・
≪心の声:今治美人、なんで2回言ったんやろ???≫*あくまでも心の声です
しかし、ここは全くのデスクのカンですが、やはり、かなりのパワースポットには間違いないと感じます。
こんなでっかい磨崖仏の不動明王なんてなかなかお目にかかれないですよ!
そして、石仏を後にして、もう少し先の“奥の院”へ向かいます。
奥の院と笠松山の分岐点
少し歩いた後、最後の階段を上り、奥の院に到着。
静寂の中、ひっそりとしたたたずまいは、まさに“奥の院”の名にふさわしいですね。
そして、その横には世田城主 大館氏明 公墓所があります。
これもまた、太古のロマンを感じます。
世田山の巨大石仏、いかがでしたでしょうか?
天気のいい日は、瀬戸内の絶景も見えます!
30分ほどはかかりますが、たくさんの人がハイキングがてら拝観に来てましたので、ぜひ、皆さんも「ちょっと、運動」的な感じで、見に行ってはどうでしょうか?
天川コスモス“映えスポット”もお忘れなく!
(UFOに遭遇できるかどうかは責任持てません・・・)
拝観料:200円