あなたはカブトガニをどれくらい知っていますか
西条高校新聞部 2019年12月20日
こんにちは!西条高校新聞部です。皆さんはカブトガニを見たことがありますか?愛媛県西条市ではカブトガニの保護活動を行っています。
正式な保護活動は平成元年から行っており、海の干拓・埋め立てがあったことから開始しました。1970年頃から保護の意識があったそうです。その後、カブトガニを守る会が設立されました。保護は決して簡単なことではなく、一度保護施設にヘドロが流れ込み全滅したこともありましたが、令和元年にはおよそ900匹のカブトガニの幼生を放流しました。
私たちは、カブトガニの保護を行っている西条市立東予郷土館の藤田宜伸さんに話を伺いました。
Q1.現在何匹のカブトガニの飼育を行っていますか。
A1.先日、約900匹放流したので、現在は約600匹います。普段は約1500匹いるよ。
Q2.餌は何を食べていますか。
A2.幼生はブラインシュリンプで、成体はゴカイを食べています。
Q3.現在までに何匹放流をしましたか。
A3.平成6年は、1齢の状態で放流していて冬に孵化した直後に放流していましたが、平成23年に夏の放流に変わりました。現在では、成長した子が毎年40匹近く見つかっています。合計でおよそ9万5千匹放流しました。
Q4.飼育で一番気を付けていることはありますか。
A4.一つの水槽に入れるカブトガニの数には気を付けています。
Q5.今後の目標は。
A5.自然の海で産卵までいってほしいですね。そんなサイクルができるといいです。
また、愛媛県の楠河小学校と西条高等学校が保護活動を行っており、ここでは西条高等学校での活動の様子を紹介します。
西条高校では昨年から生物園芸部が東予郷土館から頂いた2齢のカブトガニの飼育を行っています。
生物園芸部員によると、カブトガニは環境変化に弱くすぐに死んでしまうため昨年は放流には至りませんでした。しかし、今年は郷土館の方からのアドバイスや昨年の経験を生かし、現在3齢まで成長しました。文化祭では多くの方にカブトガニについてもっと知ってもらおうと、カブトガニの標本や餌やりの様子を展示しました。
自分で育てたカブトガニはとてもかわいらしく、脱皮をするたびに部員全員で喜んでいます。
放流できるようになる5齢まで元気に育ってほしいとのことでした。
西条市立東予郷土館ではカブトガニの展示・飼育を行っており、幼生だけでなく成体も見ることができます。また、カブトガニについての資料も数多くあります。普段の生活では見ることのないカブトガニの姿、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。